北陸建築文化賞

北陸建築文化賞の受賞業績ギャラリー

第31回(2020年度) 北陸建築文化賞受賞〔業績〕《from石川支所》

【空間づくり、企画・演出、情報発信、事業の記録等】石川工業高等専門学校 建築学科 道地 慶子研究室
【   出店者の選定や意見交換会、地元調査等  】せせらぎ通り商店街振興会 会長 高﨑 正剛
【 事業計画の立案や実施の補助、関係者との調査等 】 まちづくり研究会(株式会社東洋設計内)会長 上坂達朗

<選評>
2021年3月、現地に赴き驚愕した。コロナ禍にも関わらず、空きテナントが皆無なのだ。この事実だけでも十分評価に値すると思った。せせらぎMarcheを語るには、平成8年から連綿と続くせせらぎ通り商店街活性化事業との関係は切り離せない。せせらぎ通りでは、暗渠化されていた水路の開渠化をはじめとする環境整備や商店街ブランド構築などの取組みにより、魅力的な景観や集客力の高い商店が創出されてきた。せせらぎMarcheは、子供を対象にしたイベントを仕掛けたり、ロゴマークを作成したりして、それらの魅力を点から線、更には面へと展開することに成功している。また石川高専道地研究室が商店街と協働することで、よそ者・若者が介入し、適度な新陳代謝が起きている。「毎年恒例のイベントを絶えず継続させていくことと新規イベントの開催の両輪を機能させることが商店街活性化には重要」と道地教授は言う。せせらぎMarche立ち上げから約10年。今後の展開にも期待したい。(佐倉弘祐/信州大学)


図1 メイン会場「香林坊にぎわい広場」の様子


図2 予算獲得のプレゼンや活動当日「せせらぎ通り」の様子