北陸建築文化賞

北陸建築文化賞の受賞業績ギャラリー

第29回(2018年度) 北陸建築文化賞受賞〔作品〕《from富山支所》

【    建 築 主   】高岡信用金庫
【     主たる設計者   】清水建設株式会社 設計本部 及川直哉
【 基本構想・企画設計者 】清水建設株式会社 設計本部 坂井和秀
【 基本構想・企画設計者 】清水建設株式会社 設計本部 薩摩亮治
【    施 工 者   】清水建設株式会社 北陸支店 三浦正之

<選評>
「高岡信用金庫本店」戦前からこの山町筋において店舗を構え、地域との繋がりを非常に大切にしている当銀行は、今回の建替で街並みに調和した低層の瓦葺き土蔵建築により、地域住民に愛される施設づくりをめざした。
その意を受けた設計者は、近年、地方創生にも力を入れており、本プロジェクトでも過去の歴史や技術を調べ上げ、寄棟の採用、黒本漆喰の外壁、観音開土蔵窓・金属格子・柱頭飾り付きの下屋柱(いずれもアルミ鋳物製)などに的確に反映させた。特に黒漆喰は施工例も少なく、事前に暴露試験により経年変化を検証した。
店舗内部も、採光や通風などの室内環境向上や将来対応のための様々な工夫がされており、また、別棟の別館と中層の本部棟は、当銀行にもゆかりのある隣接の高峰譲吉公園を環境モチーフとして計画されている。
建築主に、地域住民や従業員の評判は如何かと問うたところ、非常に好評であるとのことで、本プロジェクトは意図通りの成果を挙げているようだ。


撮影/清水建設株式会社


撮影/小笠原岳写真事務所