Webマガジン■AH!■

北陸5支所(新潟、長野、富山、石川、福井)の建築・まちづくり等に関する話題をお届け

AH! vol.73 - 2021/4/20《from 福井支所》

清水 俊貴/福井工業大学工学部建築土木工学科 准教授

□概要
ふくい建築賞は、福井県建築士会、福井県建築士事務所協会、JIA日本建築家協会北陸支部福井地域会の3団体が主催し、福井県に在住する建築士資格を有する設計者を応募者資格として、県内の優れた建築作品を募集し、3段階の審査過程の結果選ばれた建築作品をふくい建築賞として顕彰するものです。2014年に始まり2020年にて7回目となります。これまで石川や福井の建築学科の先生方が審査員を努められていますが、2020年度筆者である私も審査員の一人として努めさせて頂きました。
□審査経過
 審査は応募された書類による一次審査、設計者や建築主の立ち合いの下での現地審査である二次審査を経て、3三次審査選出者である設計者による公開プレゼ、質疑応答を経て3名の審査員により公開審査と投票を行い、最優秀を決定します。2020年度の審査はコロナ禍の影響で、9月〜11月に行われていた審査の過程が、2021年の1月〜3月にずれ込むことになりました。然しながら福井は4年ぶりの豪雪に見舞われたことで,1月よりの豪雪の中での書類審査、雪の残る2月の現地審査となり、より福井の風土、風景を意識しての審査になったとも感じます。


写真1:大規模部門最優秀のいと勢保育園

写真2:中規模部門最優秀の水嶋農機

写真3:小規模部門最優秀のなかとのくちちょうのいえ

□公開審査と表彰式
 2021年3月27日、福井県中小企業産業大学校にて第7回ふくい建築賞2020の公開審査会・表彰式が開催されました。(写真4)(写真5)図面による審査をへて現地で実際に体験した建物について、設計者が、建築主や聴講する市民の前で自身が設計した建物が、建築作品としての評価を問うため、公開でのプレゼンテーションを行うこと、そしてライブに質疑応答を行なって審査員が投票で評価を決定していくことに、ふくい建築賞の魅力を感じました。


写真4:公開審査会場風景

写真5:表彰式後の記念撮影