《福井》大野市六呂師高原ミルク工房奥越前での「星空ハンモック」活動について
AH! vol.66 - 2019/4/22《from 福井支所》
清水俊貴/福井工業大学工学部建築土木工学科 准教授
□活動目的
大野市六呂師高原にあるミルク工房奥越前において,福井工業大学が相互連携協定を結ぶ大野市と協働した星空鑑賞イベント「星空ハンモック」が2018年10月20, 21日の夜分に開催されました。「日本一の星空」に認定された大野市の星空を活用した,観光素材開発への取組みです。「星空ハンモック」イベント開催にあたり,ハンモックのレイアウトや、ストローとクリップでつくる立体造形コテトラCotetraによるディスプレイ、及び照明レイアウト等により、星空鑑賞にふさわしいイベント空間を計画しました。
(写真1,5)
□ハンモックによる星空観察
ハンモックに横たわる心地よさは, 二点の支持部材間に掛け渡された柔らかく変形する布面へと,自身の身体を委ねてしまうことにあります.星空ハンモックの魅力は,六呂師高原の自然や夜の闇を感じながらハンモックに身を委ねる身体的体験と,星空を見ることに集中しての瞑想的とも言える精神的体験が,相乗的に味わえることです。ハンモックによる星空鑑賞体験が,六呂師高原の日本一の星空を,観光素材としてより魅力的なものにすると考えました.(写真2)
□星空鑑賞にふさわしいイベント空間を形成する
立体造形物コテトラは,市販のストローとゼムクリップを繋ぎ合わせて正四面体のような簡単な立体から高さ10mに迫るピラミッド状の立体やフラードームまで、誰でも簡単にかつ複雑な造形までつくることが可能です.星空ハンモックイベントでは、正四面体,あるいは正二十面体等のシンプルな造形をハンモックの周りに配置、キャンドルグラスによるライトアップを行いました。イベント当日は流星群が極大となる日であり,ストロー素材で出来た軽くて透明感のある「星のかけら」が,六呂師高原に転がって居る様をイメージし,星空鑑賞との親和性のある演出を試みました。(写真3,4)