開運堂あづみの菓遊庭

第18回（2007年度） 北陸建築文化賞受賞〔作品〕《from 長野支所》

【設計】㈱竹中工務店　沢田猛

＜選評＞
菓子店の創業１２０周年を記念して建設された建物である。「雑木林のなかの菓子工房」というコンセプトをたてて、南安曇野の田園景観の中に調和した菓子工房となっている。建物は、店舗と３つの工房（和菓子・洋菓子・焼成室）の４つのブロックが中庭を囲んでおり、中庭の木々が建物をさらに端正に見せて全体の造形が美しい景観を創り出している。喫茶コーナから眺める前庭は、北アルプスを背景に季節によってその姿を変える雑木林としてつくられていること、来客が菓子製作の工程を見られるように中庭に向かって工房に大きな窓がつくられているなど、ゆっくりとした時間が流れる優れた空間が実現されている。

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